エモいってなんだ!その意味がわかるエモい邦楽バンド7選!【+バンド以外も2組追加!】
2016年は「エモい」という単語が今年の新語2016の2位にも選ばれましたし、まさに「エモい」バンドの年でした。
でも、エモいバンドってどんなの?というあなたのために、
2016年から今年にかけて、さらに売れてくるであろう激エモなバンドを7つ選びました。
エモは世界を救う。
【2017/01/21 追記】バンドじゃないけど聴いて欲しい、2組追加しました!
目次
そもそもエモいの意味って何?
エモい、エモいってそもそも「エモい」ってなんなんだという話ですよね。
ぶっちゃけ諸説あります。これがエモさだという絶対的な指標はありません。
元々エモというのは感情という意味の「Emotional(エモーショナル)」から来ていています。
それに、「い」をつけることで
叙情的で情熱的、胸が高揚するようで締め付けられるような、
感情が揺さぶられるモノを表せるようにしたのが「エモい」という言葉です。
そんな意味からもともと音楽のジャンルを表す言葉ではありませんので、どのバンドがエモいかなんてのは、その時の流行りやその人の好みで変わってくるというのが僕の持論です。諸説あります。
ロックやハードコアの派生ジャンルとして「Emo(エモ)」というのはありますが、ここではそのEmoとエモい・エモさという言葉は切り離して考えていきます。
今こそエモいバンドを聴こう
数年前から、RADWIMPSやSEKAI NO OWARI、クリープハイプなどのバンドが売れ始めて、
中性的なハイトーンボイスで繊細の曲を歌うバンドが売れ線になった感じ、ありませんか?
もしくはKANA-BOONのように語感のいい言葉を繰り返す、裏打ち全開のダンスロック。
少しでも生き残るためにやたらと複雑でテクニカルなバンドも増えてきました。
別に嫌いじゃないんですが、
ぶっちゃけ飽きた。
ということで、
最近キテる邦ロックバンドの中で
芯の通った声でシンプルに心を揺さぶってくるバンドを集めてました。
一緒に胸を締め付けられて叫び出したくなりましょう。
再生リストはこちら
一つずつ動画を見るのが面倒な方は
この再生リストをクリックして バックグラウンドで再生しながら流し読みするか
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2016年売れたエモいバンド
My Hair is Bad
いまや邦ロック好き女子の中高生が愛してやまないバンド、マイヘアです。
僕は特別好きなわけではないんですが、今の邦ロックにおけるエモさの傾向を理解するにはわかりやすいバンドだと思います。とりあえず一曲聴いてみましょう。
恋愛にまつわる歌詞がほとんどですが、尾崎世界観や川谷絵音のように皮肉めいたところやファンタジックな部分はなく、実直で時に目を背けたくなるほどの現実味があります。
それが男臭いハスキーボイスと、いまどきシンプルすぎるくらいのギターロックにのってるもんだから刺さる人には痛いくらい刺さる、そんなバンドです。
忘れらんねえよ
そんなナヨナヨしたのじゃなくてもっと泥臭えやつが聴きてえんだ!って人にはこのバンドです。
30歳になるギリギリまで童貞だったボーカル柴田の書く曲は、滑稽なくらいみっともなくて情けなくて暑苦しくて、だから響く。
あと下ネタ多い。銀杏とか好きだった人はハマると思います。
バンドマンとしての弱音や本音もガンガン詞の中に入っているので、バンドを少しでもやってた人なら刺さる曲も多いです。バンドが好きなら「バンドやろうぜ」は一回聴いてほしい。
マイヘアとは違うベクトルで目を背けたくなるバンドですが、僕はこっちのほうが好きです。
あと、柴犬の写真を使ったグッズがむちゃくちゃかわいい。
(忘れらんねえよ、伝説の人気グッズ「ワンワントレーナー」ヴィレヴァン限定発売 | Musicman-NET)
SUPER BEAVER
いや、恋愛とか下ネタとかじゃなくてさ…という人にはこのバンド。見た目も小奇麗だし、自ら「Represent Japanese Pop Music」を名乗るくらいポップなバンドですが、ライブを見ればエモさがわかります。
僕もPVを見たことがあるだけの頃はただのありきたりなことを歌ってるバンドだと思ってましたが、フェスでライブを見た時から見方が一変、ドハマリしました。
先程紹介した2バンド、マイヘアや忘れらんねえよが「泥臭い」エモさだとするなら、SUPER BEAVERは「青臭い」エモさといった感じです。
ライブを見ればわかるんですがこのバンドのボーカル渋谷龍太はよく喋ります。
しかも曲中に。
ただでさえシンプルなメッセージ性を持った曲の隙間にこれでもかというくらい言葉を詰め込んで、観ている人間を全力で肯定してくれます。
どれだけ言葉を飾るよりも、
青臭い、馬鹿らしい、綺麗事だと一蹴されるようなことを、
恥ずかしくてなかなか言えないようなことを、
堂々と大声で歌ってくれる姿が一番格好いい。エモい。
amazarashi
ここまで紹介したバンドに比べたら少し暗くて鬱っぽく聴こえるかもしれませんが、非常に熱くてエモいバンドです。
amazarashiの曲は一つ一つが重く、心の奥をザクザク抉ってきます。決して明るくはないですが、それでも後ろ向きではありません。
どん底で陰鬱なようでも前を向いている、「もう一度」はamazarashiのそういう一面がわかりやすい曲だと思います。
また、PVが文化庁メディア芸術祭 エンターテイメント部門で優秀賞を受賞、ライブ時にはステージの前に半透明のスクリーンを下ろして映像を投影、朗読を交えたライブを行うなど、バンドという枠を超えた総合芸術的なアーティストでもあります。
2017年売れてくるエモいバンド
SIX LOUNGE
ダ、ダサい…。
でも声はここ最近のボーカルの中でもぶっちぎりに格好いいし、若々しくてアツいエモさがあります。
それもそのはず、このご時世において俺のロックンロールなんて言えるのは内田裕也か世界のYAZAWAくらいかと思っていましたが、彼らは平均年齢二十歳いってません。マジか。
バンドシーンも競争が激しくなったことで、
被り物してみたり、曲に振り付けつけたり、同じ言葉を繰り返してみたりと、くどい味付けのバンドが蔓延する中、
このバンドは白飯に粗塩くらいのシンプルさで逆に新鮮味があります。
まだ若さとサブカル女子が好みそうなビジュアルで売ってる感はありますが、こういうシンプルでアツいバンドがこれからどんどん出てくるようになればバンドシーンが面白くなってきそう。
Womcadole
実は、僕が今一番推したいバンドがこのWomcadoleです。
シンプルな構成の曲、絞り出すように叫ぶ声、切なげな詞
今のバンドシーンにおけるエモさを体現したようなバンドです。自らを「滋賀のスーパーロックバンド」と名乗る青臭さがもうたまらん。
2013年の閃光ライオットに出場後、ちょうど売れかけたタイミングでベースが脱退して活動休止になっていた彼らですが、最近ベースが新しく加入して活動再開しました。やったね!
先日活動再開後の下北沢シェルターでのライブを観たんですが、めちゃくちゃかっこよくなってました。
前のベースの方は激しく演奏する他の三人に比べて大人しく、一歩ひいて全体をまとめ上げるような「静」のベーシストのイメージだったのですが、
新しく加入したベースの方は正反対のまさに「動」。完全にエモさが足し算されていて、全員が感情をむき出しにして演奏する姿は圧巻でした。
これは絶対売れる。
ペロペロしてやりたいわズ。
男性ボーカルばっかり紹介するのもなんなので、最後に女性ボーカルのバンドも一つ紹介します。
ふざけたバンド名で、ふざけた感じの曲も多いんですが、この「暮れる」という曲はとんでもなくエモい。個人的にはライブ版のほうが好きです。
曲の構成もシンプルで、詞も切ない感じではありますがわりと普通の恋愛系。でもなぜかエモい。
紹介をぶん投げているわけではなくて、結局エモさってなんとも説明できない部分にあるんじゃないかと思います。考えるな、感じろ。
バンドじゃないけど聞いて欲しい
MOROHA
おそらく、一度聴いただけでは
好みが真っ二つに分かれると思います。
MCとアコギ一本のみという変則的な構成、アフロの声の強いクセ。
僕も最初聴いた時は、ギターはかっこいいけど何故これが評価されているんだろうと思いました。
でも、それは僕がMOROHAの曲を聞き流していたから。
これからMOROHAを聞く人。これまで聞き流して良さがわからなかった人は
ぜひ真正面から向き合って欲しい。
歌詞を聞き取ろうとして、気持ちが曲と正面衝突して、作業の手が止まるくらいが丁度いい。
「なにやってんだ俺。何か始めなきゃ。」と思わせる力がMOROHAにはあります。
竹原ピストル / 野狐禅
男、竹原ピストル、40歳。
今の音楽シーンで、奇跡とも言えるほどの泥臭さを持った男。
僕も多くの人と同じく、1UPのCMソングで竹原ピストルを知ったクチなんですが、
実際に他の曲を聴いてみたら、予想の数倍泥臭くて、暑苦しくて、グッとくる。
しかし歌詞によく目を通してみると、意外と繊細というか詩的なんですよね。
竹原ピストルの歌う「がんばれ」は、ただのガンバレじゃなくて、理由の付いた「頑張れ」なんですよ。響くだけじゃなくて、納得できる歌だと思います。
前身であるフォークユニットの「野狐禅」も同じ魅力を持ってました。
竹原ピストルのソロとどっちがいいとかじゃなくて、どっちも聴くべき。
まとめ
僕としては裏打ちダンスミュージックバンドと残響系フレーズ複雑バンドにだんだん飽きてきたところなので、
こういう直球でエモいバンドがたくさん出て来るのは嬉しい限りです。
というか、
マイヘアの急進撃具合を見ると、こういうバンドが次のブームになりそうな感じすらありますね。
今のところ、SuchmosやYogee New Wavesのようなシティポップバンドブームと真正面からぶつかっていきそう。
しかし、たとえブームとして人々に消化されてしまうにしても、エモさには時代を超えた普遍的な価値があると思っています。今回紹介したようなバンドに日の目を見てほしいがんばれ。
MOROHAや竹原ピストルのようなアーティストが評価されるということ。
それ自体が今の音楽シーンにとって、ある種の光なのかな、と思います。
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