ラーメンズのコントは初めて見たら、他の人に「えっラーメンズ知らないの?」って言いたくなる
ラーメンズと聞くと、
ラーメンズめっちゃ面白い!神!
という感じの人か
ラーメンズって名前しか知らんけど何がいいんだ?
という感じの人のどちらかだと思います。
どちらでもない人、ラーメンズってなんだよラーメンの話しろよという人は、たぶんお腹空いてる。
ご飯の準備をしましょう。
あ、でもちょっと待って。そういう人こそ聞いて。
えっ、ラーメンズ知らないの?
えっ、ラーメンズ知らないの?という風潮
いきなりですが、僕はラーメンズを名前以外ほとんど知りませんでした。
片桐仁って人、最近良く見るなぁくらい。
が、これをうっかりラーメンズファンの前で言ってしまうと危ない。
えっ、ラーメンズ知らないの?
という話になる。
まあ、ラーメンズがまともに活動しなくなってだいぶ経つのでそんなこともなくなりつつあるんですが、
未だなんとなく、ラーメンズを語れないとわかってない
みたいな風潮を感じてしまいます。
しかし!
もう引け目を感じる必要はありません。
なぜならラーメンズのコントが今Youtubeで全部公開されているから!
いや、う~ん。面倒くさいからいいかな。
という人、じゃあ今からラーメンズのコントを初めて見た僕が解説します。
ラーメンズとは
お腹が空いてただけにも関わらずここまで読んでくれた人のためにも、
まずラーメンズとは何者かについて簡単に説明しましょう。簡単に。
ちゃんと紹介します。
ラーメンズのプロフィール
小林賢太郎と片桐仁の二人からなるコンビ芸人で、
1996年、二人が多摩美術大学在学中に結成。
初期は漫才もやっていたが、ほとんどコントが主体。
小林賢太郎が脚本・演出を、片桐仁は主にその見た目と動きで笑いをとる役回りを担当。
ボケとツッコミといった明確な役割はなく、本人曰く「バカ二人」というスタンス。
NHKの爆笑オンエアバトルで一躍知名度を上げるも、テレビへの出演はほとんどなく、舞台を中心に活動。
そのため、一般的な知名度は高くないが
いわゆるサブカル・アングラ的な部分で高い人気を誇っている。
こんなところでしょうか。
プロフィールを読む限りでは、何故ここまでアンダーグラウンドで人気を持っていたのかピンときませんね。
ラーメンズはなぜサブカル好きに愛されたのか?
ほどよいビジュアル
パット見ただけで、なんとなく「あ、サブカル女子ウケしそう」感がします。なんでだろう。
ラーメンズのブレーン、小林賢太郎
(小林賢太郎の記事まとめ - お笑いナタリー)
まずはこちら
ラーメンズの綺麗な方、小林賢太郎さん。
普通に男前。
けど、イケメンすぎない。ほどよい男前ですね。
ほどよさで言えば星野源みたいな感じ。サブカル女子の好物。
いまや俳優、片桐仁
この方、ロッチの中岡さんの兄です。
(ロッチ中岡が「1UP」新CMで瑛太を乗せるタクシー運転手役 - お笑いナタリー)
嘘です。
一歩間違えば中岡さんと同じようなポジションにいてもおかしくないビジュアル。
実際昔はキャーキャー言われていたようです。悲鳴のほうです。
しかし、コントで見ると意外とそうでもない。しかも今や俳優です。
癖は強いんですが、なんか芸術家と言われたら納得してしまう絶妙なライン。
(片桐仁 不条理アート粘土作品展「ギリ展」)
ほんとに芸術家だった。
ちなみに小林賢太郎さんの方も、漫画やアニメ監督といった芸人以外の芸術活動もしてます。
スタイリッシュな衣装と最低限のセット
(ラーメンズ『CHERRY BLOSSOM FRONT 345』より「本人不在」 - YouTube)
コントの動画を見るとわかるんですが、ラーメンズは普通のコントと違ってコスプレっぽい衣装や小道具は使いません。
公演ごとに統一された衣装に最低限の小道具だけ、あとは声と動きだけでコントごとに変わるキャラを演じて分けてます。
役者ですね。
しかもこの衣装、モノトーンのシャツ・ジャケットスタイルで結構かっこいい。
麻生久美子さんの旦那さんでもある、人気スタイリストの伊賀大介という方が手がけているそうです。
ビジュアルだけでも、普通の芸人とは違う感じがします。
ラーメンズがよく劇団と芸人の中間みたいに言われる理由が少しわかった気がする。
想像力を刺激するシュールな世界観
(ラーメンズ『ALICE』より「イモムシ」 - YouTube)
ラーメンズのコントは、こちらの想像力が試される物が多いです。かなり突飛な設定のコントもあります。
ネタを考えている小林賢太郎さんによると、
コントのコンセプトは「日常の中の非日常よりも、非日常の中の日常」。
「よくわかんないけど、なんとなくわかる。」「絶対おかしいけど、なんかありそう。」という感じです。
ラーメンズというと、
「ラーメンズは難解で何が面白いのかわからん。」
「いや、それはお前のセンスがないだけ。」
みたいな二つの意見がぶつかり合ってるイメージがあったんですが、
実際にコントを見てみると、どっちの言い分も理解できる。
1、2本見ただけだと、「これがそんな面白いんか。過大評価か?」といった感想を抱きそうになりましたが、
何本も見てると、「あ、わかってきたかも…。たしかに面白いのわかるわ。」とジワジワくる。しかもそれを誰かに伝えたくなる。
ラーメンズの魅力ってこの語りたくなる面白さなのかもしれないですね。
えっラーメンズの良さがわかんない?"俺は"面白いと思うよ。
って言いたくなるよね。
今ならその気持ち、ちょっとわかる。
ゲラゲラ爆笑ではない、シュールなコント
(ラーメンズ『home』より「読書対決」 - YouTube)
内容がわかりづらいこと以外で、好みが分かれそうな部分といえば
ラーメンズのコントはゲラゲラ笑うものでは無いし、見てても爆笑することはほとんどない、ということ。
笑いどころがそこまで多くないコントもありますし、全体的にフフってなる感じなので、人によっては拍子抜けしてしまうかもしれません。
お笑いに対する価値観は人それぞれです。ゲラゲラ爆笑出来るものが最強という人にラーメンズはあまり向いてない。
逆に、おもしろ荘に出てくるような芸人の謎の世界観を持ったコントや、
キングオブコントでも「かもめんたる」のようなコントが好きという方はラーメンズを知っておくべきです。
シュールコントの面白さのエッセンスが詰まってます。絶対満足できる。
爆笑とシュールな笑い、どちらが優れているという話ではありませんが、
爆笑ネタの芸人は、バッと勢い良く火が点くぶん、そのまま燃え尽きてしまうことも多い。
お客さんが求めているのはあくまで「笑いそのもの」で、そこを外すと反応は意外と冷酷です。
シュールで独特な世界観を持っている芸人は、芸人が作る世界観にファンがつけば、笑いどころを多少外しても細々とやっていけます。
このシュールな笑いも、ラーメンズがアンダーグラウンドで支持され続けてきた理由かもしれません。
え、ラーメンズ知らないの?はあながち間違いじゃなくなった
ラーメンズ知らない奴はわかってないみたいな風潮に、なんとなく抵抗を感じていた僕ですが、
実際コントを見たら、これくらい語りたくなってしまいました。
えっ、ラーメンズ知らないんだ?へえ~。
って言いたいもん、今。ラーメンズすごい。
ただ、この「ラーメンズ知らないの?問題」も若干意味が変わってきたように感じます。
なぜなら、
ラーメンズのコントがYoutubeに公式でほとんど公開されたからです。
ラーメンズがテレビに出ずに、公演のチケットが争奪戦になっていた頃は
えっ、ラーメンズ知らないの?(まぁ、なかなか見れないけど)
だったのが、
えっ、ラーメンズ知らないの?(無料で見れるのに)
になった。
好みは分かれるとは思いますが、無料で見れる暇つぶしとしては一級品の価値があります。
一つ10~20分ほどで見れるので、知らなかった人は見てみてください。
面白いと思ったら、たぶん言いたくなる。
えっラーメンズ知らないの?